もくじ
[緊急事態] 社員Nのフォルダが開けなくなった!
2019年年明け早々、初仕事を始めたところに電話が鳴りました。
弊社がサポートをしている顧客からの電話だったのですが、その内容に驚愕でした。
「SのPCからNのPCのフォルダにデータをコピーしようとしたら、
ネットワークエラー
¥¥○○PC にアクセスできません
名前のスペルを確認しても問題がない場合には、ネットワークに問題がある可能性があります。ネットワークの問題を識別して解決するには、[診断]をクリックします。
とダイアログが表示されるようになった。」
とのことでした。
これを聞いたとき、「えっ!?」って状態でした。
と言うのも、このエラーの出る数日前には、正常にファイルをコピー出来ていたというのです。
そこで、このダイアログが表示されている場合、ダイアログ下部に「詳細を参照して下さい」というボタンが用意されています。
このボタンを押して貰い、表示された内容を読み上げて貰いました。
すると、エラーの詳細は、こうでした。
エラーコード:0x80070035
ネットワーク パスが見つかりません。
でした。
セキュリティソフトが原因!?
この顧客のPCで使用しているウィルス対策ソフトは、ESET社のセキュリティソフトなのですが、過去にも、Windows Updateをしたり、何かの拍子に利用者が通信を阻害する設定をしてしまい、それに伴いファイル共有が出来なくなったりすることがありました。
ただ、細かな設定をセキュリティソフトに施して使っているわけでは無かったので、一旦、インストール直後の状態にリセットすることにしました。
リセットの結果ですが、効果は全くありませんでした。
エラーコード「0x80070035」とWindows Updateを疑う!
セキュリティソフトをリセットしても、ファイアウォールをオフにしても疎通が回復しなかったことから、エラーコード「0x80070035」がどのようなことを指すのか調べてみた。
すると、1月8日に公開された「Windows 7用の月例品質ロールアップ (KB4480970)」があるのですが、これを適用したPCにおいて、
This update resolves the issue where local users who are part of the local “Administrators“ group may not be able to remotely access shares on Windows 7 SP1 and Windows Server 2008 R2 machines after installing the January 8th, 2019 security updates. This does not affect domain accounts in the local “Administrators” group.
この更新プログラムは、2019年1月8日のセキュリティ更新プログラムをインストールした後、ローカルの”Administrators”グループに属するローカルユーザーがWindows 7 SP1およびWindows Server 2008 R2コンピューター上の共有にリモートアクセスできない場合があるという問題を解決します。 これは、ローカルの “Administrators”グループに含まれるドメインアカウントには影響しません。
といった事象が起きていることが判明しました。
これが原因と考え、1月11日に公開された修正プログラム「KB4487345」を適用して貰おうと、コントロールパネルのWindows Updateから一覧を取得して適用して貰おうと試みたのですが、配信されていないことが判明しました。
仕方なく、Microsoft Update Catalogから手動でファイルをダウンロードしてインストールすることになりました。
注意が必要なことがあり、更新プログラム「KB4487345」には、64ビット版と32ビット版があるのです。
修正プログラムを適用するPCのプロパティを確認して、OSが64ビットなのか32ビットなのか確認してダウンロードするようにします。
今回の顧客のPC環境は、混在環境でしたので、1台ずつ確認してダウンロードしてきました。
ちなみに、
32ビット版はこちら
2019-01 x86 ベース システム用 Windows 7 更新プログラム (KB4487345)64ビット版はこちら
2019-01 x64 ベース システム用 Windows 7 更新プログラム (KB4487345)
となっています。
ダウンロードした修正プログラムを全PCで起動し、インストールしたところ、あっけなくファイル共有が復活することが出来ました。
なお、この修正プログラムが公開されていないタイミングであれば、仕方ないので、「Windows 7用の月例品質ロールアップ (KB4480970)」をアンインストールするしか、通常では方法が無いようです。
ただ、脆弱性の修正などを含む、修正と改善が成されている修正プログラムでしたので、アンインストールはオススメ出来ないのが実状です。
そうなると、あとは、玄人向けになるのですが、レジストリで凌ぐという方法もありますが、この場合、セキュリティを下げることに変わりが無いので自己責任になります。
ちなみに、レジストリの編集箇所ですが、
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
に対して、
DWORD
の
LocalAccountTokenFilterPolicy
を追加し、値に、
1
をセット。
これで、ファイル共有が復活するという例もあります。
[余談]Windows UpdateによるExcel不具合
実は、少し前、1月2日公開の更新プログラム「KB4461627」においても不具合が起きていたのです。
その不具合というのは、サポートをしている顧客からの連絡で判明したのですが、先日まではExcelファイルが開けていたのですが、今朝Excelふぁいるを開こうとしたところ開けなくなったんです。しかも、全てのExcelファイルです。
今回の事象は、Office 2010を利用されている方に該当しているようで、以降のバージョンを利用されている方には該当しないとのことです。
もし、Excelファイルが開けない、Excelがフリーズする、Excelがクラッシュする。といった事象が出ているようであれば、「KB4461627」をアンインストールするしか方法は無いようです。
「KB4461627」のアンインストールは、コントロールパネルのWindows Updateから「インストールされた更新プログラムを表示」を選択し、更新プログラムの一覧の中から「KB4461627」を探し、選択し、アンインストールをクリックすることで削除できます。
また、もう一つの手順として、Office 2010自体をアンインストールして、改めて再インストールするという方法もあります。
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